色々な調査がありますが、調べていくうちに何故か、応仁の乱まで遡ってしまった事があります。

そこから現代に至るまでを調べていくのですが、様々な歴史の資料を探し、その現場の歴史資料館に行ったり、昔の絵図や書籍を購入したりするのですが、結構高い!!

地域限定の資料なので高いのは仕方ないですが、かなり薄っぺらい書籍でも3000円とか、5000円とかしました。

その地域の図書館で販売しているのもあり、図書館にある資料をすべて購入した時は、歴史に詳しい人だと思われたのか、いろいろ質問され、苦笑いで乗り切ったり、町で聞き込みをする時には、おばあさんと2時間近く雑談したりと、普段の調査とは違い苦労はしましたが、もしかしたら歴史に興味をもってしまったかもしれません。

調べていくうちに別の地域に結び付く出来事があったり、もしかしたら、あの歴史的な事件に関係あるのではないかとか、今回の調査では必要ないのですが、興味をもってしまい、時間があったら調べたいと思ってしまいました。

それでは。

「夫の浮気に制裁を 5」

よろしくお願いします。


「か、隠し口座ですか?」

僕は真紀さんに、少なくとも8万円が、別口座に振り込まれている可能性を、再度説明した。

「家探しをすれば、隠し口座だけでなく、他にも証拠が出るかもしれません。」
「但し、今ではなく、ある程度、調査が進んでからにして下さい。」

「分かりました。」
「時期が来たら、教えて下さい。」

真紀さんは、興奮気味に答えた。

一番疑わしいのは、カバンや財布の中だが、真紀さんにはこの段階では言わない事にした。
以前、ある程度、調査が終わってからと言ったにも関わらず、証拠を押さえていない段階なのに、カバンや財布、携帯電話を調べてしまい・・・
見つかり、一気に立場が悪くなった依頼者がいた。
警戒心がかなり強くなり、調査が難航してしまった事もあった。

『バレたら終わり。』
普段から、頭に入れている言葉だ。

ただ、夫の口座がネットバンキングで、カードも通帳も契約していなかったら、調べるのはかなり難航する事になる。

「それと・・・」

僕は真紀さんに不安材料の一つを聞いてみた。

「ある程度、調査が完了したら、ご主人や女に浮気をしている事実を伝えないといけません。」
「そうすると、貴女とお子さんは、今の自宅にいれなくなり、別居になるかもしれません。」
「そうなった場合、身を寄せる場所とかはありますか?」
「なければ、アパートなどを借りる事をしないといけません。」
「しかし、それにはお金がかかります。」
「また、ご主人から婚姻費用・・・生活費ですが、暫く貰えなくなるかもしれません。」
「浮気をした側の作戦として、別居後、婚姻費用の支払いを伸ばし、こちらを困窮させ、金を無くし、困り果てた時期を狙って、あちら側よりの少ない慰謝料金額や、養育費を提示し、こちらに呑ませようとする作戦があります。」
「貯金を持ち出すやり方は、またお伝えしますが、それでも限界があります。」
「別居になっても、離婚になっても、自力で生活する事は出来ますか?」

真紀さんは、即座に答えた。

「はい。大丈夫です。」
「実家に帰る事も出来ますし、両親が使っていない一軒家がありますので、暫くそこに住むことも出来ます。」
「少しの間でしたら、両親が援助をしてくれるはずです。」
「私もそうなったら、仕事の時間を増やします。」

「そうですか・・・それなら心配いらないですね。」

真紀さんは、夫の収入も含め、かなり条件のいい立場だ。
身寄りもなく、自力でアパートを探し、夫の収入が低い為、養育費も満足に貰えず、苦労した生活を余儀なくされている人もいる。

女性の相談者、依頼者に必ず聞くのは、主たる収入者の夫と決別した時に、生活基盤を確保出来るかどうかだ。

どうしても無理な場合は、母子寮も視野に考えていかないといけない。
ただ、母子寮は場所によっては癖があるので、あまり勧めたくはない。

どう考えても、生活基盤が確保できない場合は、浮気されても我慢し、生活を共にしていくのも選択肢になってしまう。

または、離婚を数年先に伸ばし、その間に暫くの生活費を見つからないように貯めたり、働きだし、別居、離婚をしても生活できるように基盤を作るなど、長期に渡っての離婚計画が必要になる場合もある。

「では、他にもお伝えしたい事は沢山ありますが、それは追って話していきます。」
「それでは、調査の契約をさせて頂きます。」

「はい。お願いします!!」

そして、調査が始まった。

調査期間は5日間。
真紀さんの調査費用の捻出の関係で、調査員は1名となった。
また、ぎりぎり1名の調査員でもいけると判断した。

ただし、調査は僕自身で行う事とした。
夫の具体的な行動は、帰りが遅い、出張が多い、休日も出かけるぐらいしか情報がない。
依頼者が自らある程度調べ、密会場所や、浮気相手の情報、行動パターンが分かっている場合もあるが、今回は具体的に把握出来ている情報が無い為、自分で言うのは何だが、0情報からのスタートだと、かなりレベルの高い調査員でないと契約期間内で裁判で圧勝出来る、調査完結は厳しいだろう。

5日間全て、証拠を押さえれる事は稀だ。
空振りになる調査日も出てくるかもしれない。

推理を伴う調査になる可能性もある。

真紀さんのような0情報の状態なのに、1日や2日の調査を提案し、それなのに100万や150万などの調査費用を提示する、興信所や探偵にあたったら、とりあえず保留にし、別の興信所や探偵にも見積もりを依頼してほしい。

この状況で、1日や2日で裁判で勝てるまでの証拠を確保出来るのは極めて稀だ。
依頼者を勝たせる事を考えているのではなく、短期間でいかに多くの調査費用を取れるかを念頭にしている場合が多い。

証拠は積み重ねだ。調査を継続する事で初めて様々な事が判明し、様々な事が繋がっていく。

継続性も必要になる。

ラブホテルの場合は2回、自宅の場合は3回は継続性が必要になる。
逆に、ラブホテルは5回必要だとか、自宅は7回必要だとか説明する興信所や、探偵もあるが、それは調査期間を延ばして、調査費用を多く取りたいと考えている場合もある。

実際に多数の裁判を経験しているが、ラブホテルで2回、自宅で3回の証拠で負けた事は一度もない。
但し、自宅の場合は、二人は親密な関係と証明できるような、デートの撮影や、自宅に行くまでに、または出てきてからでも、密着する、手を握る、腕を組むなどを撮影が出来たほうが、より確実ではある。
もしくは、メールやLINEを確認出来るのであれば、親密な内容を写メで撮影しておけば、メインの証拠があるので、裁判で有力な証拠として使える。
自宅で宿泊をしているのであれば、2回でも問題はない。


夫の名は、雄太。

会社は、かなり大きな複合ビルの一室にある支店だ。

念のため、雄太の会社を調べたが、業績が悪くなっているどころか、逆に業績は好調だった。
やはり、給料が8万円下がったというのは、どう考えても疑わしい。
また、この会社は3行の銀行まで給料を振り分けが出来る事も分かった。

通勤は電車を使う。

8カ月前と比べると、帰宅時間は4〜5時間遅くなっている。
それもほぼ毎日だ。
ただ、結婚してから過去に何度も、帰宅時間が遅くなる事が続いた時期があったとの事だった。
雄太は今の女とは違う女と、過去にも何度か浮気をしていた可能性もある。

雄太が帰宅する時間は、子供はとっくに寝ている時間だ。
子供との関りがないと、嘆く真紀さんの訴えも頷ける。
休日の出勤も、ほぼ毎週のようにある。
平日や、土日にかけての出張は、前の3倍になっている。
帰りが遅いだけでなく、1か月に10日は家に帰っていない。

どう考えても、黒に近いグレーだ。

まずは朝、自宅から雄太を尾行する事にした。
通常なら、会社を退社してからの尾行でいいのだが、念の為、1日目は、朝の出勤から尾行をする事にした。

自宅からのルートは、ある程度分かっていたが、実際に尾行をする事で、階段を使うのか、エレベーターに乗るのか、エスカレータを使うのか、何処かに寄るのか、電車は何両目に乗るのかなどを把握できると、後々雄太の癖や、行動パターンの参考になるからだ。

それに、写真を複数枚預かったが、人の出入りの多い複合ビルの場合、出て来たとしても本人だと断定するのに、ある程度時間がかかる事がある。

しかし、不思議なもので、写真100枚よりも、本人を数秒でも確認した方が、対象者を脳裏に焼きつける事が出来き、写真が無くても一発で本人だと判断出来る。
これは、写真だけでは判断出来ない、本人の雰囲気、歩き方や背格好などが脳に刻み込まれるのだと思っている。

真紀さんから、メールが来た。

「もう少しで夫が出ます。」

僕は真紀さんにメールを返し、自宅を監視できる所で待機に入った。

少しして、雄太が自宅から出て、駅の方向に歩き出した。

中肉中背、髪は短髪、背を少し丸めた歩き方。
左手に黒のブランドのカバンを持ち、右手首には目立つシルバーの時計をしている。
スーツは紺。
ネクタイは、青系。
靴は光沢のある茶色。
雄太のイメージは、落ち着きがなく神経質、それでいて、ずる賢い印象を受けた。

雄太の姿を脳に刻み込む。

7時07分

雄太の尾行を開始する。

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