僕は、全国を飛び回っているので、宿泊はもっぱらホテルです。
ホテルと言っても、ラブホテルをメインとした宿泊になります。
依頼者さん達に、一人でも泊まれるのですか?と聞かれる事がありますが、泊まれます。普通に泊れます。
場所によっては、預り金で1万円を先に出さないといけない事もありますが・・・

今まで千泊近くは泊っている計算になりますが、断られたのは5年ぐらい前に、静岡県の静岡市のとあるラブホテル1回だけです。
ここは、ちょうど宿泊開始時間帯の時に行き、人気なのか、カップルがずらりと並んでいる所を、僕一人だけ、堂々と並んでいたので、断られたのかもしれません。

今は、女子会プランや、ビジネスプランなどの張り紙もよく見ますので、ラブホテル側も一人で泊まるのも歓迎しているように思います。

ここ数年でさらにラブホテルの一人宿泊はしやすくなったと思います。
僕が好んでラブホテルに宿泊するのはいくつかの理由があります。

1番の理由は、いつホテルに到着出来るか分からないからです。
調査をすると、いつ終わるのか分かりません。
終わるどころか、もしかしたら別の地域に移動されてしまうかもしれません。
徹夜になる事もあります。
ビジネスホテルを予約しても、予定時間に行けない事や、宿泊自体出来ない事もあります。
また、フロントで個人情報を書くのも好きではありません。
なので予約不要のラブホテルを重宝しています。
平日だと、満室という事はほぼありません。
調査が終わると、近くのラブホテルを検索して、料金を比較したり、クーポンがあるかを確認する日々を送っています。

また、こういった仕事をしていると、逆恨みも多く(逆が使いない場合もありますが・・・)、ラブホテルの方が安全だからです。

ビジネスホテルだと、男一人や男だけでエントランスに入っても、怪しまれないですし、ロビーにも人がいて、部屋からの出入りも自由で、廊下も人が行き来しているので、僕に悪さしようとする人も進入しやすくなります。
ビジネスホテルは、宿泊客が風俗のデリヘルを呼び、部屋に入れる事もあるので、女性が一人でウロウロしているのには警戒していますが、基本男性はあまり警戒していません。

でも、ラブホテルは入ったら、カップルは基本部屋を何度も出入りしないですし、カメラもビジネスホテルよりも多い場合があります。
また、ビジネスホテルとは逆で、女性が一人でホテル内に入るのは、デリヘルの女性だと思って警戒心は少ないですが、男性が廊下でウロウロしていたら、一気に怪しい人だと従業員は判断して対応してくれます。
それに、ドアを無理やり開けると、何号室のドアが開いたと、従業員はすぐに分かるようになっています。
悪い人も、中々進入出来ないのがラブホテルです。

ゆっくり眠る為にも、ラブホテルの方が安心です。

次に、宿泊料金がビジネスホテルよりも安い場合、もしくは同料金の場合が多いです。
ラブホテルは二人料金なのに、ビジネスホテルの一人料金と、あまり変わりません。
特に都会に行くと、ビジネスホテルでも、一泊14000円ぐらいの事も多くなってきました。
でも、少し離れたラブホテルだと、7,8千円で泊まれる事が多いです。
もちろん、綺麗なホテルでなく、何処となく寂れたラブホテルになりますが、一人だと関係ありません。

ラブホテルが多い場所だと、競争が激化しているのか、ネットでクーポンなどをゲットすると、5千円ぐらいで一泊出来る所も結構多いです。
それでいて、部屋は広いし、ベットは大きいし、アメニティは充実しているし、入浴剤はあるし、お風呂は広いし、ビジネスホテルでは滅多にない、僕の好きなコーヒーが無料で置いてあるし、退出時間は翌日の昼の12時とか、15時とかで良い事ずくめです。

数年前まではあまり充実していなかったネット環境も、この頃は改善されている所が多いです。

ただ、競争相手のいない、もしくは少ない田舎のラブホテルだと、強気でクーポンはないし、寂れた感じなのに料金は高いという事もあります。

しかし、そういった場所は、ラブホテルが少ないのか、平日でも満室の場合が多いので、ラブホテルを経営したい人は、田舎でする事をお勧めします。

でも、ビジネスホテルと、ラブホテルの料金が逆転する日があります。
それは、金曜日、土曜日、日曜日です。

ラブホテルは平日は安いですが、金曜日、土曜日、日曜日、祝日前は一気に高くなります。
ビックリするぐらい高くなります。
たまに日曜日の宿泊は安くしている良心的なラブホテルもありますが・・・
ラブホテルは高いと感じている方は、こういう日に利用しているのではないでしょうか?

逆にビジネスホテルは、ビジネスと付いているので、仕事がらみで宿泊している人が多いのか、会社が休みになる前日の、金曜日、土曜日は一気に安くなります。日曜日も安くなっている事も多いです。

逆転現象が起こるので、長期でホテルを使用する人は、平日はラブホテル、金曜日から日曜日はビジネスホテルと、考えながら宿泊するとお得かもしれません。(観光地近辺のビジネスホテルは逆に高くなりますが。)

あ、もちろん領収書はラブホテルでも普通に貰えます。
ただ、あまり領収書は書かない事が多いのか、部屋を出る直前や出てからロビーで請求すると、戸惑う場合があるので、入室して早めに電話で領収書がいる事を連絡したほうが、後のやり取りはスムーズになります。

同じラブホテルに連泊していると、従業員さんと仲良くなる事があります。
料金の高い部屋しか開いていなと、「安い部屋が、後10分で掃除が終わるから待っていて。取っておくから。」とか言ってくれます。
近くの美味しいお店に連れて行ってくれた事もあります。
いろんな人間模様が渦巻いているラブホテルですが・・・
僕は結構、あの雰囲気は好きです。

ではでは・・・
長くなりましたが・・・

「夫の浮気に制裁を 2」

よろしくお願い致します。


数日後・・・

事務所であらためて女性の話を聞くことにした。

午前11時前・・・

ピンポーン

事務所の呼び鈴が鳴る。

モニターで確認をすると、小柄な30代の女性が立っていた。

「お待ちしていました。今、開けます。」

モニターのマイクで話・・・

ドアの鍵を開け、女性を迎え入れた。

「よ、よろしくお願いします。」

女性はどこか、落ち着かない様子だった。

無理もない・・・

探偵なんて、一生縁が無い人の方が圧倒的に多い。
少し前までは、考えた事もなかった探偵事務所に初めて来たんだ。

不安はあるだろう・・・

「・・・・・・・。」
「こちらにどうぞ。」

僕は女性を、相談室に招き入れた。

「初めまして。僕の事はトランとでも呼んでください。」
「偽名でもいいので、お名前を教えて頂けますか?」

「は、はい。えっと・・・真紀でお願いします。」

「分かりました。真紀さん。」
「僕から契約を迫る事は絶対にありません。」
「相談だけでも大丈夫です。」
「もう一度、最初からお話下さい。」

「はい・・・。」

相談を受ける時は・・・
最初はなるべく聞き役に徹する事にしている。
必要のない話や、感情面の話が多くなることもあるが、それをする事によって、依頼者の性格、性質、感情、決意、戸惑いや、これからの辛い現実に何処まで耐えられるのかを確認する事が出来る。

また、対象者となる夫の性格、性質、行動なども、こちらから質問攻めにするよりも、依頼者自ら話した内容の方が、実際の人物像に近い事が多い。

さらに、依頼者の何気ない話から、重要なヒントが隠されている事もある。

真紀さんは、まだどうしていいか分からない状態で、子供のこれからの事をすごく心配をしていた。

性格は、どちらかというと真面目で大人しく、自分の主張を強くは言えないように思えた。

そして・・・
辛い現実に耐える事は、厳しいように感じた。

なので、あえて今の段階で聞いてみた。

「ご主人が浮気をしているだけでなく、離婚をする為に動いていたら、真紀さんはどうしますか?」

「え、それは・・・」

真紀さんは黙り込んでしまった。
僕は、言い方を変えてみた。

「もし、調査をして浮気が分かってしまったら、真紀さんはどうしますか?」

「・・・・・・・・・。」

真紀さんは暫く考えた後・・・

「浮気が分かっても・・・離婚はしたくありません。」
「今まで通り、子供と家族三人で暮らしていきたいです。」

「・・・・・・・・・・。」

難しい決断だ。

今までの経験上、真紀さんの話を聞く限り、夫との再構築は難しいだろう。

妻の不貞行為の場合は、浮気された夫は、浮気をされても親権は望めない現実を知り、子供と離れたくない為に我慢をする場合がある。
また妻側も、生活面を考え再構築を望むこともある。
お互いに思惑は違うが、離婚したくないとの結論になり、再構築する場合はある。

しかし、真紀さんの夫が本気で浮気をしているのであれば、夫は、真紀さんだけでなく、子供と離れる事も視野にいれているはずだ。

新しい女との生活には、子供は邪魔になるはずだ。

実際、真紀さんの夫は子供との接触を断っている。
帰宅状況や出張の頻度から、夫は遊びでなく特定の人物の女と、本気の浮気の可能性が高い。
このような状況は、離婚を視野に浮気をしている事が多い。
また、夫側は収入があるので、妻と別れても生活ができ、前向きに離婚を考える場合が多い。

一番の問題は、夫の意思をこちらでコントロールする事はほぼ無理な事だ。
いくらこちらが再構築を目指しても、夫が自分の意思で再構築を目指さないと、二人の意思が一致しないと、本当の意味での再構築は出来ない。

夫が遊びなら、再構築出来る可能性はある。
しかし、夫が浮気相手に本気なら・・・
かなり厳しいのが現実だ。

もし、再構築が出来たとしても・・・
浮気された側は、その辛い過去を飲み込んで再構築をしなければならない。
再構築をしたら、何かある度に「浮気をしたくせに」と口に出す事はしてはいけない。
浮気した側に、いつまでも負い目を持たす事はしてはいけない。
再構築とはそういうものだ。
許すと言う事を心から出来ないと、再構築は難しい。

証拠を盾に、浮気相手の女に慰謝料請求しない代わりに、再構築をした依頼者もいる。
しかし・・・もって3年だった。
夫は逃亡してしまった。

ある女性は、夫が離婚をしたくても、暫くは離婚が出来ない事を分からせ、再構築した人もいる。
しかし・・・夫は半年で別居をして、4年後には夫から離婚調停を申し立てられ、結局は裁判になった。
今も裁判の真っ最中だ。

他にも、再構築が失敗した例は山ほど見てきている。

僕は真紀さんに聞いてみた。

「なら・・・浮気の証拠はどう使われますか?」

真紀さんは暫く黙った後・・・

「女は絶対に許せないので、慰謝料請求をします。」

真紀さんは決意に満ちた顔で言った。
しかし、僕はすかさず言う。

「慰謝料請求をしたら、ご主人が怒って家から出ていくかもしれませんよ。」

「・・・・・・・・・・・。」

真紀さんは黙ってしまった。

「再構築を目指すのはいいと思います。」
「でも、調査をしてまったら、浮気をしている証拠を押さえてしまったら、貴女は我慢出来なくなるかもしれません。」
「仮に貴女が我慢出来たとしても、調査をした事実をご主人に話せば、ご主人は逆ギレするはずです。」
「話す事によって、ご主人は別居をするかもしれません。」
「貴女やお子さんを家から追い出すかもしれません。」
「そうなると・・・後戻りは出来ません。」
「離婚になるかもしれないとの覚悟も必要です。」
「また、再構築を考えていても、離婚も視野に入れて、ご主人を欺いて離婚に向けて準備をしたり、証拠を確保していく必要もあります。」
「調査をするなら、そういった覚悟、準備がどうしても必要になります。」
「ただ、調査をしなくても、近いうちにご主人から離婚を突き付けられるかもしれませんが・・・」

真紀さんは、黙って僕の話を聞いていた。
僕は真紀さんの目を見ていった。

「貴女は、今岐路に立たされています。」
「辛いですが、現実を直視して、貴女がどうしたいか、お子さんの事も考えて、ご自分で判断をするしかありません。」
「調査をするのも決断、しないのも決断です。」
「そして、決断をしたのであれば、どのような結果になっても後悔をしないようにしてください。」
「もし、調査をするとの決断をしたのであれば、全力を尽くします。」
「ただ、事実を知るという事は・・・」
「覚悟が必要になります。」

「分かり・・・ました。」

真紀さんは目を伏せ、呟いた。

僕は数日間はどうするか考えてほしいと伝え・・・
事務所から真紀さんを送り出した。

送り出すときに・・・

小柄な真紀さんの後ろ姿が・・・

さらに小さくなっているように見えた。

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