え〜〜
今回から、名古屋に来てからの、探偵の話を書きます。
ちょっと書き方を変えましたが、ご了承ください。
読みにくいようであれば、考えます。

また、今後、説明くさい箇所も随所に出てくると思いますが、副題の「離婚探偵バイブル」として、浮気をされた方が参考になるような内容と、探偵を目指す人が参考になるような内容も入れて書きますので、これもご了承ください。

桜並木を通りがかったので、写真をパシャッと撮りました。

20180329_112054









桜にはあまりいい思い出は無いですが・・・

家族連れが、のんびり花見をしている姿を見るのは、和みますね。

それでは・・・

「夫の浮気に制裁を 1」

よろしくお願い致します。



初夏・・・

夜20時を過ぎた頃・・・

探偵事務所に一本の電話が鳴った。

「はい、トラン探偵事務所です。」

最初は無言だった。
緊張して、話せないようだった。

「どのようなご相談ですか?」

僕が問いかけると、女性が声を震わせながら話し始めた。

「夫の・・・浮気です・・・」

この一言から、僕はこの女性と長きに渡り、関わる事になった。

悲しい結末を迎える事も知らずに・・・


「夫の浮気に制裁を」


女性は30代前半・・・

小学生高学年の男の子のお子さんがいる。

家は一軒家。

まだローンが20年以上残っている。

夫が浮気をしているかはまだ確証はない。

だけど、帰りが遅くなり、出張が多くなった。

夫に話しかけても会話が続かず、「俺がいない方がいいんだろ?」「おまえもこれからの人生を考えたらどうか」など、遠回しに離婚をほのめかすようになった。

一番辛いのは・・・

以前は子供をすごく可愛がっていたのに・・・

夫から子供に話しかける事がなくなってしまい・・・

子供が近づいても邪険にする。

平日は、子供が寝てからしか帰って来ない。

休日に子供が遊びに行きたいと言っても、仕事だからと休日でも出かけてしまう。

そんな事が続き、今では子供も、夫に話しかける事がなくなり、夫に近づこうとしなくなった事だと話した。

「・・・・・・・・・。」
「他に・・・何かご主人の事で変わったこと、変化があった事はありますか?」

女性は暫く考え・・・

「会社の業績が悪くなったので、お給料が8万円少なくなりました。」
「その事で、会社を何とか立て直したいから遅くなっているとも言っていましたし、8万円少なくなってしまった事で、お給料から主人に渡している月々のお金が、1万円少なくなってしまった事に、主人は不満があるみたいです。」
「本当は、もっと減らしてほしかったのですが、主人が怒ってしまって、1万円だけ少なくしました。」

女性は諦めたように、溜息をしながら話した。

「8万円もですか・・・」
「今は、ご主人にはいくら渡しているのですか?」

「今は、9万円です。以前は10万円でした。」

「多い方ですね・・・」
「給料振込の通帳は、貴女が管理しているのですか?」
「会社からの振り込みが8万円少なくなったのは確認していますか?」

「はい・・・私が給料の振り込みの通帳は管理していますし、会社からの振り込みが8万円、確かに少なくなっています。」

「給料明細は貰っていますか?」

「結婚する前から、主人の給料明細は会社のメールで受け取る事になっているので、貰っていません。」

女性は、何故そんな事を聞くのかと、不思議そうな声で僕に話した。

「・・・・・・・・・。」

今まで一度も、給料明細を見た事がない・・・
引っかかるな・・・

僕はさらに女性に聞いてみる事にした。

「結婚してから、給料は上がっていますか?」
「お子さんが高学年なら、結婚してから10年は立っていると思いますが・・・」
「ボーナスはどのような感じですか?」

女性は、僕の意図をまだ理解していないようだった。

「ご主人が給料を誤魔化しているって事ですか?」
「それはないと思います。」
「先ほどお伝えしたように、給料の振り込みの通帳は私が管理しているので。」

僕はまだ推測の段階なので、明言は避けたかったが、僕の考えを女性に伝える事にした。

「まだ推測の段階ですので、確証はないですが・・・」
「ご主人は給料は下がっておらず、少なくなった8万円は、別の銀行に会社が振込をしている可能性があります。」

「え!?ま、まさか??」

女性は驚いた声を出した。

「社員が手続きをすれば、給料を何か所かに分けて、振込をする事が出来る会社は結構あります。」

「そんな・・・」

女性は力なく呟いた。
僕はもう一度女性に尋ねた。

「まだ、推測の段階です。」
「僕が間違っているかもしれません。」
「しかし、念の為にもう一度お聞きします。」
「結婚してから、給料は上がっていますか?」
「ボーナスはどのような感じですか?」

「結婚してから・・・給料は一度、2万円上がりましたが、それからは上がっていません・・・」
「逆に8万円下がりました。」
「ボーナスは年に一度で二ヶ月分です・・・」

結婚してから、10年は立っているはずだ。
その昇給は疑わしい。

「差し支えなければ、会社名を教えて下さい。」

「〇〇〇株式会社です。」

「・・・・・・・・!!」

ありえない!!
まあまあの一流企業だ。
いくら何でも、ボーナスが年に一度は絶対におかしい。
昇給も少なすぎる。
それに、業績が悪くなったからといって、社員に対して8万も給料を少なくするような所ではないはずだ。

「給料は、毎月同じ額ですか?」
「それとも、月によって多少の変動はありますか?」

「毎月1円も変わらず決まった額ですが・・・」
「それも、おかしいのですか?」

毎月毎月、1円単位で同じ金額なら、8万円のみを別の口座に振り込みさせているのではなく、女性の管理している給料振込通帳自体も、毎月同じ金額で振込させている可能性がある。
それが事実なら・・・
かなり厄介だな。

「確証はないですが・・・」
「ご主人は、給料を誤魔化している可能性が高いです。」
「それも、今回の8万円だけでなく、以前からずっと、誤魔化しているかもしれません。」

女性は暫く無言だった。

「私・・・夫のお給料が少なくなったので、パートの時間を増やしていたのに・・・」
「子供は私が仕事から帰るまで、一人で留守番しているのに・・・」
「主人は、いつから私を騙していたんだろう・・・」

「まだ確証はありません・・・」
「ただ、僕の推測が正しければ、ご主人は少なくとも、月々17万円を自由に使っている事になります。」
「以前から給料を誤魔化していたら、さらに金額は増えます。」

「それが本当なら・・・酷いです。酷すぎます。」

女性は何度も呟いていた。

「・・・・・・・・・。」
「もう少し詳しくお話をお聞かせ下さいませんか?」

「は、はい・・・」
「お願いします。」

これは・・・離婚になる可能性が高いな・・・
夫が、準備万端に離婚を言い出すのが先か・・・
その前に、浮気の証拠だけでなく・・・
どれだけの隠し事を暴く事が出来るか・・・
勝負になる内容だな・・・

「・・・・・・・・。」

窓を見ると、僕の心とは裏腹に、名古屋駅周辺にそびえたつ高層ビル群の明かりが、美しく輝いていた。

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