ある定食屋で・・・

注文が決まり、近くにいた店員さんを呼びました。

「すみません〜〜。」

・・・聞こえないみたいです。

今度は、大きな声で言ってみました。

「すみません〜〜。」

それでも、聞こえないのか店員さんが来ないので、少ししてからもう一度呼ぼうとしました。

すると、別の場所で後片付けをしていた店員さんが、「お客様がお呼びですよ!!」と、怒った口調で言いました。

僕は、忙しいんだし、聞こえなかったんだからそんな言い方しなくても・・・

と思ったのですが、すぐに、先ほど声をかけた店員さんが来て注文を取ってくれました。

なんとなく、すみませんって気持ちになってしまったのですが・・・・

その時にふと、気づいてしまったのです。

その時には、まだ注文待ちのお客さんが4,5人いたんですよね。

なのに、その店員さんは、迷う事なくまっすぐ僕の所に来たんです。

「すみません〜〜」が聞こえていなかったら、見ていなかったら、他にもお客さんがいるので、僕の所にまっすぐ来る事なんか出来ません。


という事は・・・

あんた!!聞こえていたんかい〜〜!!

と・・・

思わず、心の中でつっこんでしまいました。

まぁ・・・それだけの事なんですが・・・

無題








飲食店といえば、以前一人で、ちょっと寂れた居酒屋に入ったのですが、田舎町の平日だった為か、ガラガラでした。

一組のカップルがいるだけで、ガランとした感じで、この店大丈夫なんだろうか?と思うようなお店でした。

このお店はカウンター席は無かったので、一人でも4人席に案内されて、その場所がカップルの隣でした。

ガラガラなんだから、席を離してもいいのにと思いましたが、店員さんの言う事を素直に聞いて、カップルの隣に座って、ビールと食事を注文して、パソコンでちょっと仕事をしていました。

で・・・

静かな店内で隣のカップルの会話が筒抜けでした。

話の内容から、出会い系で今日知り合い、居酒屋で飲んでいる感じでした。

女性は20代後半で愛想がいい感じで、男性は40代で既婚者の匂いがプンプンしました。

内容的には、この後ホテルに行くのは決まりの感じでした。

男性はご機嫌で武勇伝を話していて、女性もすごく興味があるふりをして聞いていて、まぁ、ある意味お似合いのカップルだったのですが、男性がトイレに立ったんですね。

すると・・・

女性は男性が見えなくなると、すばやく男性のカバンをあさり、財布を取り出すと、2万円を抜いてまた財布をカバンにしまいました。

この時、仕事病で思わず小型のカメラで撮影をしてしまったのですが、これが後で役に立ちました。

女性は2万円をパンツの後ポケットに閉まったら、すぐに立ち上がり、女性もトイレの方向に行きました。

あ〜あ〜・・・

あの男性、やられちゃったな。。。

とは思いましたが、今日初めて会ったみたいですがカップルですし、面倒に巻き込まれるのは嫌なので、この時は特に何かしようとは思いませんでした。

二人は仲良くトイレから戻り・・・

店員さんを呼び出して、男性が会計をお願いしていました。

で・・・

店員さんが、金額を提示して男性が財布を取り出し、支払いをしようとした時に顔色が変わりました。

「え?、え?」

「金が無い!!」

と・・・

けっこう大きな声で、言い出しています。

女性は・・・

「え?どうしたの?」

と、しらばっくれています。

男性「金がない!」

女性「勘違いじゃないの?」

男性「勘違いじゃない!!」

男性「ここに来る前にATMでおろしたから、間違いない!!」

男性「2万円消えている!!」

女性「え?どうして?」

というような会話が聞こえてきます。

店員さんは、こういう経験が少ないのか、「え?え?」って感じで戸惑ってます。

僕は、全く聞こえないふりをして、ビールをチビチビ飲んでいました。

男性「き、君まさか?」

女性「私を疑うの!?」

男性「そういう訳ではないけど・・・」

男性「トイレの時にカバンを置いていたから・・・」

女性「私もその後、すぐにトイレに行ったわよ!!」

女性「だから、トイレで会ったでしょ!!」

男性「そうだったね・・・ごめん。」

女性は、疑われた時の言い訳の為にトイレに行ったみたいです。

まぁまぁ、考えているな〜〜

店員「カ、カードでもお支払いは出来ますよ・・・」

男性「そういう問題じゃない!!」

店員「・・・・・・・・・・。」

女性「でも、店員さんに迷惑かけるから・・・・」

男性「店に入るまでは絶対にあったんだ!!」

男性「この店の中で金を盗まれたんだ!!」

すごい推理!!

頑張れ、犯人は彼女だよ。

状況的に、彼女しかいないでしょ。

初対面の女性なのに、カバンを置きっぱなしにしたのが間違いなんだよ。

すると・・・・

男性が、僕をジッと見ました。

僕「・・・・・え??」

そう来るの??

僕も登場人物になるの??

僕も、その世界に巻き込まれるの??

僕は巻き込まれたくないので、無視をして、パソコンを触りながら、ビールをチビチビ飲む事に徹しようとしましたが・・・

でも・・・

男性は僕の隣に来て・・・

男性「すみません。」

僕「・・・は、はい。」

男性「2万円知りませんか?」

何か知っていませんか?

何か見ませんでした?

ではなく・・・

2万円知りませんか?って事は、犯人はお前だろ!!と決めつけているようなもんです。

僕「どういう意味ですか?」

男性「私と彼女がトイレに行った時に、私のカバンを置いていたのですが、あなた近いですよね?」

僕「隣の席だから近いですけど・・・。」

男性「それに、他に客はあなただけみたいですし。」

僕「だから、何なんですか?」

男性「あなたが盗んだんじゃないんですか?」

迷推理ですね・・・

僕「・・・・・・・・・・・。」

はぁ〜〜〜〜・・・・・

女性をチラッと見ると、ニヤニヤしています。

僕「・・・・・・・・・・・。」

はぁ〜〜〜〜〜・・・・・

ニヤニヤしなければ、適当にこの場を離れたんだけど・・・

めんどくさいなぁ・・・・

でも、女性のせいでこんな事になっているのに、ニヤニヤしたので、ちょっとムカッとしました。

僕「・・・・・・・・・・。」

僕「その彼女さんが、あなたのカバンから財布を取り出して、2万円を出したのは見ましたよ。」

僕「恋人同士みたいだったので、知っていたと思いましたが・・・。」

と・・・爆弾を投下してみました。

男性「え??」

男性が驚いて、女性を見ます。

すると・・・

女性「わ、わたしはそんな事していない!!」

すごい形相で、僕を睨みつけます!!

女性「あんたがやったんでしょ!!」

女性「この泥棒!!」

僕「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

まぁ・・・そう来るよな。

その時、奥から別の店員さんが来ました。

チーフって感じです。

「どうしました?」

女性「この男が、彼のお金を盗んだんです!!」

「え!?」

僕「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

僕「貴女は、僕が盗んだのを見たんですか?」

女性「見たわよ!!」

僕「え?でも、彼がトイレに行った時に、貴女もすぐにトイレに行ったと話していましたよね?」

僕「仮に僕が盗んだとしても、貴女は見る事が出来なかったですよね?」

僕「それに、仮に見たのなら何故その時に、僕に言うなり、彼に言うなり、店員に言うなりをしなかったのですか?」

僕「普通なら、大騒動でしょう?」

僕「なのに、何故、何も言わなかったのですか?」

僕「万が一その時に、言わなかったとしても、さっき、彼に疑われた時に、僕が盗んだと言えばよかったじゃないですか?」

僕「何故、勘違いじゃないの?って、とぼけたんですか?」

僕「僕が盗んだのを見ていたのなら、言えばいいですよね?」

僕「何故ですか?」

僕「矛盾がいっぱい、てんこ盛りですよ?」

僕「おかしな話ですよね〜〜。」

僕「ねぇ〜彼氏さん。」

男性「・・・・・・・・・。」

男性が女性を見ました。

女性は逆ギレして、怒ったふりして帰るって言って逃げようとするのか、それとも私じゃないと、まだ言い訳をして僕に罪を擦り付けようとするのか・・・

とっちだろうなぁ??

と思っていたら・・・

女性「わたしじゃない!!信じて!!この男が盗んだのよ!!」

と・・・

言ってきました。

逆ギレして逃げれば、まだ女性は助かったかもしれないのに・・・と思いつつ・・・

男性を見ると、もう僕に対する疑いよりも、女性に対する疑いの方が濃い感じでした。

僕は男性に、「これ見て下さい。」

と、伝えます。

先ほどの小型カメラはモニターがないタイプだったので、話をしている時に、パソコンにデータを放り込んで、動画が見れるようにしていたんですよね。

で・・・

画像をお見せしました。

男性はワナワナと震えています。

女性の後ポケットを見ると、万札を2枚、三つ折りにしたぐらいの膨らみが見えました。

トイレに行った時に、別の場所に隠せばいいのに、それは頭が回らなかったみたいです。

僕「彼女さんの後のポケットにまだ、2万円あるはずですよ。」

男性は無言で女性の後ポケットを漁ります。

女性は「痴漢!!触らないで!!」とか言っていましたが、いや、この後ホテルに行く予定だったのに触らないではないんじゃないかな?とボケーっと考えていました。

で・・・

男性が女性から2万円を回収し・・・

男性が「どういう事だ!!」

と、怒鳴ります。

すると女性は・・・・

女性「・・・・・・・・・!!」

何も言わずに、猛ダッシュで、急に外に走り出して行きました。

男性「ま、待て〜〜!!」

と、男性も追いかけていきます。

僕、店員さん、チーフさん三人で、呆気にとられてしまいました。

一番最初に立ち直ったのはチーフさんです。

さすがです。

チーフ「すみませんでした。お騒がせをして申し訳ございませんでした。」

僕「僕は大丈夫ですが・・・」

僕「でも・・・」

僕「いいんですか?」

チーフ「え?何がですか?」

僕「あのカップル・・・」

僕「支払いまだですよ。」

チーフ「・・・・・・・・!!」


僕「新手の食い逃げだったりして・・・」

チーフ「ま、待て〜〜!!」

と、チーフさんも店を出て行ってしまいました。

僕は、これ以上トラブルに巻き込まれるのも嫌でしたし、女性が怖い人を連れて待ち伏するのも嫌だったので、そそくさと会計を済まして、お店を出てしまったのでその後は分かりませんが・・・

チーフさんが男性を見つけれなかったり、男性が支払いに戻って来ないのであれば、男性は得をして、損をしたのはお店だけなので、チーフさん可哀想だなぁ〜と思ったのでした。

チャンチャン。


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