調査はほぼ終了したのですが・・・

その対象地域の周辺を把握しないといけなかったので・・・

徒歩でトコトコと歩いて、撮影をしたり、対象物の確認をしたりしていました。


周りはかなり田舎で、畑が沢山ある地域です。

暫く歩いていると・・・

畑仕事をしていおばあさんがいました。


季節は夏・・・

タオルで汗を拭き拭きしながら、おばあさんに話しかけます。


「今日は暑いですね〜〜」


この地域の状況を把握しないといけないので、おばあさんと少し話がしたいなぁ~って思いました。


おばあさんも・・・

「暑いな〜〜」

って言ってくれたので・・・

たわいない世間話から、この地域の事を聞き出す事が出来ました。


ある程度話が聞けたので・・・


「じゃぁ〜おばあさん。」

「畑仕事、頑張って下さいね〜〜。」


って切り上げようとしたら・・・


「あ、待ちなさい。」

「この、スイカを持っていきなさい。」


と・・・

大きなスイカを僕に差し出します。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

デ・・・デカい・・・

機材の入ったカバンさえも重いのに・・・

この暑い夏の日に・・・

さらに、これを抱えて、徒歩30分の車まで戻る事を考えたら・・・

途中で、行き倒れになるかも・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


当然、お断りモードに入ります。


「い、いえ・・・」

「せっかくおばあさんが収穫したスイカですし・・・」

「頂く事なんか出来ません。」


でもおばあさんは・・・

「いいから、いいから」と・・・

スイカを両手で重そうに持ち上げ・・・

おばあさんは満面の笑みで、僕に強引にスイカを持たせました。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「あ、ありがとうございます。」


もう、断る事なんて出来ません。

ズッシリとスイカの重さが体中に伝わります。

持った瞬間、体中から汗が噴きだします。。。

僕は引きつった笑みで、おばあさんにお礼を言い・・・

トボトボと車に戻る事にしました。


重い・・・

本当に重い・・・

すごく重い・・・


途中で何度もスイカを地面に置き・・・

休憩を挟みながら、歩きますが・・・

体中から汗が出るし・・・

重さで、腕も疲れてくるし・・・


スーツっぽい格好で、ちょっと土の付いたスイカを必死で抱えて、歩いている姿を通りすがりの人は不思議そうな顔で僕を見るし・・・

何で僕は数百キロ離れた田舎で、スイカを抱えて必死に歩いているんだろうと・・・

自分の置かれた境遇に涙が出そうになるし・・・

車に戻るまで、珍しくマイナス思考になっていました。


やっと、車に戻りクーラーをかけた時には、これが幸せっていうんだと実感し・・・

シャツとズボンが汗でべったりだったので車内で着替えて、調査が途中だったので、またトコトコと徒歩で来た道を戻り、調査を再開しようと思ったら・・・

前から、さっきのおばあさんが、リアカーをひきながらこちらに歩いてきました。

荷台には、十数個のスイカを乗せて、すごく重そうにリアカーをひいています。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

おばあさんは汗だくで、重そうなリアカーをゆっくり、ゆっくりひいています。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

僕は、車内で暫く涼んでいて、着替えまでしたのに、おばあさんは汗だくで、重そうにリアカーをひいています。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

僕は1個でも、あれだけ辛かったのに、リアカーといえども、十数個のスイカを運んでいるのは、僕よりも辛いだろうなぁ〜って思ってしまい・・・

さらに、なぜか母との姿が重なってしまいました・・・


で・・・思わず声をかけてしまいまいた。


「おばあさん。手伝いましょうか?」


おばあさんは、僕を見て・・・


「ああ〜〜さっきの人かね〜〜。」

「ほんなら、お願いしようかね〜〜。」


と・・・

何のためらいもなく、おばあさんは僕にリアカーをひかせました。


リアカーといえども、やっぱり重いですね・・・

結構必死で、フウフウ言いながら、おばあさんと話をしながら、おばあさんの自宅まで行きました。

まぁ〜大変だったけど、おばあさんとの話の中で、さらに有力な情報を得たので、良いかなって思ったら・・・

おばあさんは・・・


「ありがとね〜〜。」

「じゃぁ〜これお駄賃。」


と・・・

また・・・

大きなスイカを僕に持たせます。


「ハハ・・・」


ひきつった笑みと共に・・・

何故だか、涙が出そうになりました。


でも・・・

「あ、ありがとうございます。」

としか言えません。


おばあさんは、満面の笑みです。

お互いにお礼の言い合いをしながら・・・

おばあさんと別れ・・・

僕はまた、重いスイカを抱えながら、汗だくで、半泣きになりながら、車に向かい歩き出しました。


数年前の話ですが・・・

夏が近づくと、いまだに思い出す出来事ですね・・・


スイカは・・・

全部は食べ切れませんでした・・・

すみません。



ではでは・・・

「DV被害の告白、5」行きます。


「DV被害の告白」をはじめから読む。


※メディア関係の方で、この内容が気になりましたら、ご家族をご紹介します。(ご家族の許可を得てからになります。)

『メールはこちらから』




※この件に対する誹謗中傷は、申し訳ないですが遠慮なく削除します。

また、コメントを一時預かりにし、確認後公開する事もあります。


1、「DV被害の訴え」

2、「DV被害の訴え」

3、「DV被害の訴え」

4、「DV被害の訴え」

5、「DV被害の訴え」

6、「DV被害の訴え」

7、「DV被害の訴え」


よろしくお願いします。


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『トラン探偵事務所』

入社して10日が過ぎた頃、T也の勤める工場で新入社員20名の中から8人、他県の工場に転勤の話しが出ている事を聞きました。

T也は「もし自分に転勤の話しが来たら断る。」と言い、誰が転勤するかとても心配している様子でした。
会社から転勤に関してのアンケート用紙が渡り、転勤が可能かどうかとその理由を書くように言われ、「T也は家の事情で出来ない」と書いたと言っていました。

2,3日後、新入社員全員が工場長と面接をし、転勤について話しを聞かれたが、T也は「用紙に書いた事と同じ事を話したから、自分は絶対に転勤は無い」と言っていました。

私 「もし、転勤になったらどうするの?」
T也「その時は会社を辞める」
私 「そんな事出来ないでしょ」
T也「そんな勝手な事、いう事を聞く必要ない」
「転勤があるのが分かっていたら、こんな会社に入らなかった」
「遠距離にならない為に地元に就職したのに会社の言いなりになっていられない」と言っていました。  

翌日、T也が私の会社の駐車場に来ていました。時間は午後9時を回っていましたがT也は夕方からずっと待っていたようでした。

T也は言いづらそうに
T也「今日、工場長から呼ばれて、転勤する事になった」
私 「転勤出来ないって言ったんじゃないの?」
T也「言ったけど、新しい工場で、しっかり仕事覚えて来て、2年後、地元に戻ってリーダーになって欲しいって言われた」
私 「転勤になったら会社辞めるんじゃないの?」
T也「そんなこと出来る訳ないのが分かんないの?」
  「俺は期待されているんだよ。邪魔するの?」
私 「T也が言ったんだよ」
T也「あの時はA子が心配すると思ってああ言うしか無かった」

それからT也は一緒に転勤する事になった人の事や、ゴールデンウイーク中に引っ越しをする事、会社が社宅として借り上げているアパートに住む事、引っ越し費用として15万円支給される事を一方的に話して来ました。

私はT也のコロコロ変わる話しや、進学を諦めた経緯を考えると腹が立ってT也と口論になりました。

T也は私の機嫌を取る様に
T也「家具はA子の好きなのを買って良いから」
私 「えっ?家具って何?」
T也「新しいアパートの家具だよ。勿論一緒に来るよね」
私 「もしかして、転勤先に私も来いって事?」
T也「そうだよ。来るよね」
私 「行く訳ないでしょ!勝手に決めるの止めて!」

全く考えてもみなかった事をT也が言って来た事に驚き、私は一緒に行く気持ちが無い事を話しましたが、T也も自分の気持ちを押しとおそうと譲りませんでした。
話しは平行線で、結局私が家に帰ったのは0時を過ぎていました。
仕事で疲れている所に、T也からの不快な話しで精神的にとても疲れてしまいました。

次の日、仕事が終わり駐車場に行くと、また、T也が来ていました。
そして、前日と同じ様に何時間も平行線の話し・・・

次の日も、その次の日もT也は会社に来て、何時間も私に一緒に来るように説得してきました。
私が頑なに拒否をしていたので、私が前に「友達に戻る」と決めた事を「前みたいに俺の事裏切らないよね」「また同じ事しないよね」「俺がA子の事どれだけ必要としているか分かるよね」「俺は家族よりA子が一番大切だから」「A子の事信じてるよ」とプレシャーを掛けて来ました。

T也の育った家庭環境に同情の気持ちはありましたが、それと私がT也の転勤に付いていく事は関係の無い事なので私は自分の気持ちを曲げませんでした。

私は親に残業で遅くなる。職場の人と食事をして帰るとごまかしていましたが、さすがに毎日遅く帰ると、親から注意を受けました。

私達兄弟は小さい頃から、男性女性関係無く、両親から性的モラルや純潔に付いて厳しく教えられていたので、周りがどうであっても結婚するまで純潔を守る事は当たり前の事で、純潔と同じで結婚前に異性と泊まりに行ったり、一緒に住むなど私には考える余地のない事でした。

しかしT也は私の気持ちなど関係なく一方的な話しばかりで
「会社から、一緒に住む許可をもらった」
「お母も好きにしていいと言っている」など、

T也側は一緒に住む事に問題が無い事を話し、アパートの間取りのコピーを渡してきて、「どこに物を置くか考えておいて」と言っていましたが、私はそのコピーの紙を車に置いたままにしていました。

仕事が休みの日、T也から引っ越しの買い物を手伝って欲しいと頼まれましたが、私は体調が悪かったので断り、家で休んでいました。

T也は私が行かないなら自分も行かないと言い、予定を変え私の家に来ました。
T也が転勤になった事を両親に話していたので、皆でT也の転勤の事が話題に成っていました。
T也は嬉しそうに工場長から、2年後に戻って来てリーダーに成って欲しいと言われ、自分は期待されていると言い、転勤先の工場が地元から4時間かかる事などを話していました。

両親はT也が寮に入ると思い、話しをしていると、T也は借り上げのアパートに住む事に成っている事を話し、私に「この前渡した、アパートのコピーある?」と聞いて来ました。
T也の言葉に、私がアパートの間取りのコピーを持っている事を親が不振に思わないか気に成りましたが、誤魔化せないので自分の車からそのコピーを持って来て、T也に渡しました。

T也は父にコピーを見せ、新しい綺麗なアパートである事や、新しい職場まで歩いて行ける事・近くにスーパーがある事など話しをしていましたが、突然「あの・・自分とA子は一緒に住みたいと思っていますが、A子が親から許して貰えないから行けないと言っています。許して貰えませんか」と話し出したので、私は驚き「そんなこと言って無い」と急いで訂正しました。

しかし、T也は「2人でこれ見て色々話してたじゃない」と嘘を付きましたが、私がアパートの間取りのコピーを持っていた事が「証拠」になってしまいました。

両親はこの日、突然、T也から私がT也と一緒に暮らしたいと言うや、その事で2人が話しをしている事を言われてとても驚いていました。
私は何度も違うと言いましたが、T也は驚いたような表情をして、まるで私が嘘を言っているかのように「A子言ったよね」と言うので私とT也は「言った」「言わない」を繰り返し、どちらも引きませんでした。

父は怪訝な顔で
父 「2人共止めなさい。2人でどんな話しをしたかは分からないが、私の家はそう言う事を認めないし、A子もそれは充分知っているはず。そう言う話しを聞く事も不愉快だ。止めてくれないか」

母 「T也君の家にも妹さんがいるから分かると思うけど、妹さんがそんなこと言ったら、御両親は許さないでしょ?」
T也「妹の事は分からないけれど、お母と会社からは許可を貰っているので問題は無いです」
母 「お母さんでは無く、お父さんはその事を知っているの?何て言っていの?」
T也「自分の家は母親に権限が有って母親が良いと言えばそれでいいので、父親には何も話していません。」
父 「T也君の家がどんな家で、お母さんや会社が良いと言っても、私達には関係ない事だから、もうこの話しは止めなさい」と

T也は黙ってうなだれていましたが、納得がいかない様子で
「どうしてもダメですか」と・・・・

母が私から何も聞いていないので、この状況では話にならないと思ったらしく「話したい事が有るならまた聞くから、今日は帰りなさい」とT也を帰しました。

家の雰囲気は一変してしまい、重い空気の中、私は両親と話しをしました。ゼロからの話では無く、私がアパートの間取りのコピーを持っていたことで、疑われた状態からの話し合いでした。

私は初めてT也から転勤の話しを聞いた時の事から順を追って話し、残業だと言って遅く帰って来たのも本当はT也と話をしていた事、いくら話してもT也が分かってくれない事、間取りのコピーも持っている様に言われ渡されただけで何も話していない事、自分はT也に付いていく気持ちは全くない事を話しました。

初めに父から毎日深夜までT也と一緒に居た事を怒られました。
どの様な理由があっても深夜に異性と2人だけでいる事は避けるべきなのに、私が親に嘘を付いていた事は、悪い事をしている認識がありながら、それでも続けていた事は私に問題があると怒られました。

父は「A子が断っているにも関わらず、T也が会社や母親にまで話しをしたのか?T也に誤解をさせる様な言動が無かったか?」と聞いて来ました。

父はT也が執拗に自分の考えを通そうとする事を知ると「1人で解決できると思ったのか?」と聞いて来たので、
T也の転勤に付いていく気持ちも無いし、そんなことをT也と話している事を知られるのも嫌だったので、親に相談しなかった事、

T也が親に話した「私がT也と一緒に住みたいが親が許してくれないから出来ない」とい言う事もT也が勝手に言っている事でそんな話しもしていない事を話しました。
両親から私の言っている事が本当なら、T也とは、関わらない方がいいと言われ、よく自分で考える様にいわれました。

翌日、T也が父に話したい事があるので、家に来たいと連絡がありました。

私はT也の転勤先に一緒に行く気は無いので、父と話す意味が無いと言いましたが、それでもT也は父と話しをしたいと強引に家に来ました。

家に来たT也は真面目な表情と今にも泣きだしそうな何とも言えない表情で、転勤になった経緯と、本当は転勤などしたくない事、

自分が育った環境はいつも孤独だった事、私と付き合ってから淋しさを感じなかった事、私が一緒にいてくれたらどんな事でも頑張れる事、私と離れる事は考えられない事、を必死で話していました。

T也の話しを聞いた父は
「A子は一度でも一緒に行きたいと言った事があるのか?」
「A子の気持ちを考えた事はあるのか?」
「転勤先にA子を連れて行きたいと言う事は誰の為なのか?」
「どんな事でも、自分の気持ちを一方的に押し付けるのは相手の事を考えていない証拠だ」など話し、

1人1人価値観は違うけれど私の家ではA子に限らず、子供達が異性の家で暮らすのは結婚した時で、それ以外は無いという事と、T也がどんなに、連れて行きたいと言っても許可は出来ない。とハッキリ伝えました。

T也は黙って聞いていましたが、
T也 「自分も譲れません」
父 「淋しいから、一緒にいたいからというのは無責任すぎる。自分の都合でA子を振り回すのは止めなさい。」
T也「ちゃんと責任持ちます」
父 「どうしても連れて行きたいと言うのなら、責任を持って結婚してからにしなさい。結婚には責任と義務が伴うが、何の責任を持たない同居など絶対に許さない。自分の言っている事がどれだけ無責任か良く考えなさい。」

T也「結婚したらいいんですか?」
父 「結婚がどんなものか分かるのか?結婚に伴う責任も義務も分からないのに軽々しく口にするは止めなさい」
T也「・・・・・」
T也「もう、会社にも親にも話してOK貰ってるんですけど、どう責任とってくれるんですか?」

この言葉に父は大きな声で
父 「ふざけるのもいい加減にしなさい!」と怒鳴りました。
父が声を荒げる事は滅多にない事なので私は驚きました。
この話しは一切なしにしようと言い話しを止めました。

T也が帰った後、父から
「通常、転勤に彼女を連れて行くなどあり得ない事を、どうやって会社から許可を貰ったのか?私の事をどう話したか考えた事があるか?」
「A子にとってT也は信頼が出来る人か?」

この様な問題が起きるのは私にも問題がある事を指摘され、人に知られて困る様な恥ずかしい付き合いはしていないか? など良く考えてみる様に言われました。

B子についての嘘や、公園でのコンドームの事など、隠していたい事があったので、父に全てを見透かされているように感じ何も言い返す事ができませんでした。
私はT也と同居など考えていませんでしたが、問題が大きくなってしまった事に責任を感じ、どうしていいか分かりませんでした。

同じ時期、母は私の学校の関係で、姉と頻繁に連絡をとっていたのでこれまでのT也の転勤の経緯を話してしまいました。

姉はT也と私の事をとても怒り、
「A子が断ってもT也が何度も転勤先に来る様に言ってくるのはT也が何でも思い通りになると思っているからで、それはA子の優柔不断な態度がそうさせている。」
「高校を卒業しても自立できないT也をおかしいと思わないのか?」
「T也がどんな家で育っても、それは私達の家に関係ない。」
「これまでA子がT也にして来た事は優しさでは無く、甘さだ。自惚れるのもいい加減にしなさい!」
「T也をおかしいと思わないA子もおかしい!レベルが低すぎる。」
「学校の事も中途半端な気持ちなら一切手伝わない!」とかなりの剣幕で怒られました。

私は姉が大好きでとても信頼していたので、その姉をそこまで怒らせてしまい、姉との間に溝が出来てしまった事に大きなショックを受けました。

T也にどんなに自分の気持ちを話しても理解して貰えない事、自分の思いと違う事で問題が大きく成ってしまった事、親に隠し事をしている事の後ろめたさ、姉を怒らせてしまった事・・・・・・・その間もT也からのしつこい連絡と会社まで説得しに来ること。

短い時間の間に沢山の事がありすぎて私は家族の信頼を無くし、孤立してしまった悲しい気持ちや不安・後悔と、家の中に大きな問題を持ち込んでしまった事で深く落ち込んでしまいました。

私は精神的にバランスを崩した事で、食欲も無くなり、夜も寝れなくなり、仕事にも支障をきたす様に成ってしまいました。

T也と早く離れなければと頭で分かっていても、T也と別れる事は傷ついているT也を切り捨てるのと同じで私には簡単な事ではありませんでした。

今になって思えば、それが大きな甘さでした。

T也に会ったり、電話で話すと、また言葉巧みにT也のペースになってしまう事が分かっていたので、メールでT也に「別れて下さい」とメールを送りました。

T也から何度も不在やメールが入っていましたが私は何も返しませんでした。

翌日、仕事に行きましたが体調が悪く会社を早退し、次の日、仕事に行くと、T也が昨日会社に来て手紙を置いていった事を知り、その手紙を受け取りました。

手紙には絶対に別れたくない、そしてその理由が書いてありました。
T也の立場を理解して欲しい事・私を絶対に失いたくない・会って話しがしたい・もう一回だけ私の父と話しをしたいと言うことが書いてありました。

私はまた父に勝手な事を話されたらもっと私と家族の関係が悪くなってしまうのが嫌だったので、T也に電話をし、父には関係ないので何も話さないでほしい事と、家には来ないでほしいと伝えました。

T也は絶対に別れないと言うので、私は分かって貰う為に、何度もT也と話しをしなければいけませんでした。私が連絡を返さないといつ家に来るか分からないので、会う事は避け電話とメールで連絡を取っていました。

しかし、引っ越しが近く成ると、T也は今までとは違い、自分の気持ちを押しつけたり、強制をしなくなり、驚く程「物分かりの良い人」になり、別れる事は絶対に出来ないと言っていましたが、私と一緒に住む事は諦めた、毎週末地元に帰ってくるから、遠距離で頑張ろうと言ってきました。

「はじめての一人暮らしで寂しい時は、電話をしても良いか?」
「自炊だから電話で料理の作り方を教えてほしい。」
「もしA子に、他に好きな人が出来たら、その時は、俺の事は気にしなくていいから。ただ、A子から言われたら、絶対に立ち直れないから、その時は、俺からの電話もメールも無視してくれ、A子と連絡が取れなくなったら新しい彼氏が出来たと思うから・・」

T也から「遠距離」と言う言葉と「新しい彼氏」という言葉が出た事にとても驚きました。

「一緒に生活する」と「別れる」の極論では無く、とりあえず中途半端でしたが「遠距離」で話しが落ち着きました。

私は母にT也から言われた事と自分の気持ちを話しました。

引っ越しの前日、T也が私の両親に色々と迷惑をかけたので挨拶に来たいと連絡があったので父に伝えると、「わざわざ来なくてもいい。新しい工場でも頑張るように伝えてくれ」と言われたのでその事をT也に伝えましたが、私は父がT也に会いたくないのだと思いました。

T也は「前に借りていたカーディガンを帰そうと思ったけど、A子の家に行けないから、明日の朝、取りに来てくれないか?」と言われたので、引っ越しの当日、T也に言われた時間に行くと、忙しそうに親の車とT也の車に荷物を運び込んでいました。

T也からは自分の車に荷物を積んで一人で行くと聞いていたので親の車にも荷物を積んでいたのを見て、親が一緒に行く事が分かりました。

私が着いた時にはT也は既に泣き顔で目を赤くしていました。
母親も泣きはらした顔で、私が挨拶をしても、軽く頭を下げるだけだったので泣き顔を見られるのが嫌なのかなと思いながら、T也に無関心はずの母親が泣いているのが不自然に思えました。

一緒に転勤になった人と、待ち合わせをしている時間に遅れたと言い、殆ど話しもしないまま、T也と両親は慌ただしく出掛けて行きました。

家には祖母と妹が残っていましたが、妹は外には出て来ませんでした。

T也の祖母に勧められ、茶の間に行くと、妹が寝転んでテレビを見て居ましたが、私を見るなり、「また、来た」と言って自分の部屋に行ってしまいました。

祖母と話しをする時は、いつもT也が一緒でしたが、この日は2人だけだったので、今まで言えなかったT也の事や家族の事を話して来ました。

T也の両親は小さい頃から妹ばかり可愛がり、わけ隔てして育てていたので、祖父と祖母がT也を育てた事。
夜も両親と妹、祖父母とT也が寝て、T也は母親から手を掛けて貰えなかった事。
T也の母親の実家は金銭的に貧しく、結婚してから何度もお金を貸している事。
祖父が入院している時、お見舞いにも来なかった事や、祖母が付き添いで病院までバスで行っている事を分かっていても、1度も車で送り迎えをしてもらった事が無い事。
それでいて祖父が亡くなると、遺産を好き放題使い、母親の実家にもかなりの額のお金が流れていると言っていました。

また、T也が会社から渡された15万をお母さんが使い込んでしまった為、祖母が生活費と必要な物を買う為に40万円をT也に渡した事を聞きました。
T也の父親が働かずブラブラしている事で、父親と母親の立場が逆転し母親がどんどん強くなっていき、やりたい放題やっている。
誰も母親に逆らえない事。
自分の育て方が悪かったから、父親があんな風になってしまった。何でお母さんみたいな人と結婚したのかなぁと嘆いていました。

祖母はもっと話しをしたいようでしたが、私は体調もあまりよくなかった事と、家族にもカーディガンを取りに行くだけと言って来たので、時間が気になっていました。

祖母に、カーディガンの事を聞くと、「分からないから、T也の部屋を見て来い」と言われ、T也の部屋を見ましたがカーディガンはありませんでした。

ガランとしたT也の部屋を見て「もういないんだ」と実感し、私は肩の荷が下りたような不思議な気持ちに成りました。

T也の家を出て、自宅に向かう車の中で、母にカーディガンを返してもらう為にT也の家に行くと言って家を出たのに、そのカーディガンを持っていない事で、口実を作ってT也に会いに行ったのではないか?嘘を付いている。と疑われてしまわないかとても心配になり、胸がドキドキしてどうしようもなく不安になってしまいました。

この頃の私は些細な事でも気になったり、精神的におかしくなっていたと思います。

体調も悪く、家でも会社でもめまいや立ちくらみでしゃがみ込む事があり、だるさ、激しい動機など、横にならなければいけないような事が何度もあり病院に通院していました。