事故は気をつけましょう。


事故













事故2














調査をするのにはちょうどいい季節になりました。

暑くもなく、寒くもなく快適な季節です。

そしてなぜか浮気調査が多くなる季節です。

証拠を揃えて、配偶者の浮気相手と、直接話し合いをする依頼者さんも多いですが・・・

その時に浮気相手は、「脅しだ!!」「脅迫だ!!」「詐欺だ!!」「警察に訴える!!」「逮捕させるぞ!!」とか言い出す人がいます。
実際に警察を呼んだバカな人もいます。

もちろん、こちらは正当な権利で、慰藉料請求や話し合いをしているだけですし、言いがかりなのですが、その時の相手の必死な様子にビビッてしまう依頼者さんがいます。
僕なら「どうぞ、どうぞ訴えて下さい。」と笑顔で言えますが、必死な形相で迫られるとそりゃ〜怖いだろうなって思いますし、浮気相手も自分が助かりたい一身で脅したり、何とか言いくるめようと必死でしてくる人もいます。

依頼者さん達には必ずボイスレコーダで録音するようにお勧めしていますので、後で浮気相手の会話を聞くと必死さが滑稽で失笑してしまう事もあります。

でもスムーズな交渉をするなら、弁護士から連絡をさせるのがいいかもしれませんね。


よく弁護士さんの弁護士費用を尋ねられる事がありますが・・・

弁護士さんによって変わるので、断定は出来ませんが目安として・・・

離婚をする場合の配偶者だと・・・

着手金20万ぐらいから〜
成功報酬10%〜20%〜(慰藉料から)

それと、これは知らない方も多いと思いますが、配偶者から養育費の金額が決定すると、養育費の金額から、24ヶ月ぐらい5%〜ぐらいは弁護士さんに支払いが必要になる場合が多いです。(別居の婚姻費用も同じぐらいです。)

浮気相手は、離婚をする場合はご主人と同時進行するので着手金は取らない場合もありますし、プラスでとる場合もあります。

離婚しないで別居もしない場合は着手金は必要になります。(ご主人とは争わない場合。)

成功報酬も10%〜20%〜(慰藉料から)です。


今は法テラスとかがあるので、お金がなくても決着してから毎月返済する事も可能ですし、一括で慰藉料が取れれば、そこから引いて支払う事も出来ますので、お金がなくても勝てそうなら弁護士を雇う事は可能です。

返済も収入などにもよりますが、月に5000円〜ぐらいでOKの場合もあります。

後は依頼をする前に、言い難くてもどれぐらいの金額かは必ず確認して下さいね。
金額を言わない弁護士さんも多いので、後でビックリする事になる事もあります。

それでは・・・


「私の修羅場3」行きます。


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『トラン探偵事務所』

旅館生活は本当に快適だった。
朝昼晩、ご飯は出るし豪華とは言えないけど、それでも私が作った料理の何十倍も豪華だしおいしかった。

昼は温泉街を子供とブラブラして散歩したり、コインランドリーで洗濯したりしていた。
後はお菓子や雑誌を買ってテレビみたり、仲居さんが時間が出来ると子供を見にきてお喋りしてくれた。
温泉に入る時は子供を見てくれた。
とてもいい人だった。

この仲居さんはかなり苦労してこの旅館に辿り付いた話なんかも聞いた。
私もこの仲居さんには今までの事を素直に話す事が出来た。
仲居さんは泣きながら私の頭をナゼナゼしてくれた。
嬉しかった。

おじさんは3日後の夜に帰って来た。
両目が真っ赤ですごく疲れた感じだった。
服装は3日前と同じだった。
パンツとか服とかが所々汚れていた。
髭もそっていないみたいでボーボーだった。

私はおじさんに「汚い!」って言った。
「ここは旅館なんだから身奇麗にしないと!」って叱った。
おじさんは相変わらず笑いながら「ごめん。ごめん。」って言っていた。
「温泉入って下さい!」って言ったら、おじさんは「そんなに酷いか?」って言って服とかパンツとか見て、鏡で顔を何度も見ていた。
その姿が可笑しくて笑ってしまった。

おじさんが温泉に入って戻ってきた。
浴衣を着ていた。
子供を見て「元気そうだね。」って言った。
おじさんが子供を見て「元気そうだね。」って言葉を聞いて、初めておじさんに感謝の気持ちが芽生えた。
おじさんがいなかったら、私と子供は今頃どうなっていたんだろうと思うと怖くなった。

私はおじさんに「ありがとう。」って言った。
おじさんは笑っていた。
おじさんに「何で私と子供を助けてくれたんですか?」って聞いたら、おじさんは「趣味。」って言った。
趣味って事は、おじさんは私を安心させて太らせて母乳が出たら襲うつもりかもってふと思った。
やっぱり母乳フェチかもって思った。
おじさんの評価が一段階下がった。
母乳フェチおじさんに復活した。
母乳が出ても、おじさんには言わないでおこうと改めて誓った。

おじさんは今日はもう寝るからって言った。
まだ9時だったけど、目が真っ赤だから寝不足なのかなって思った。
私は「おやすみなさい。」って言った。
おじさんも「おやすみ。」って言った。

夜の2時頃に子供が泣いたので私は起きた。
オムツを変えて、ミルクを作っていたら、隣から物音が聞こえた。
おじさんが起きたのかな?って思ったら隣の部屋のドアが開く音が聞こえた。
私もドアを開けて廊下を見たら、おじさんが大きな黒いカバンを3つ持って、黒い帽子をかぶって、黒い服装をして出て行く後姿が見えた。

思わずすぐにドアを閉めてしまった。
ドキドキした。
見てはいけない物を見てしまった気持ちだった。
この時初めておじさんの仕事は何だろうって思った。
もしかして泥棒?って思った。
でもすぐに考えないようにした。
おじさんにはお世話になっているし、私も逃げているし警察なんかに知らせたら私もどうなるか分からないし、見なかった事にした。

中々眠られなかったけど、それでもいつの間にか寝ていた。
朝起きて、おじさんから貸してもらった携帯のメールを見たら朝6時30分に「出かけるけど夜には戻る」って内容のメールが入っていた。
本当は2時頃だったのに6時30分に出たふりをしたメールをしたのは、やっぱり怪しいと思った。
朝ごはんの時に仲居さんに、おじさんの仕事を聞いてみた。
仲居さんは「お客さんのお仕事までは詮索しませんよ。」って笑っていっていたけど、なんとなく隠しているような気もした。
でも仲居さんは良い人だし、おじさんは今の所私を襲うつもりもなさそうだし、旅館に泊まらせて貰っているしやっぱり考えないようにする事にした。

そんな生活が20日ぐらい続いた。
おじさんは相変わらず数日いなくなったり、夜中に出かけたりしていた。
でもこの頃はもうあまり気にならなくなった。
それとおじさんは、最初のファミレスの時意外は、私の事を聞く事はなかった。
今思えば不思議だったけど、その時は深くは考えなかった。
おじさんが珍しく夕方ぐらいに帰ってきて、一緒にご飯を食べた時が5,6回あったけど、その時も何も聞いてこなかった。
一緒にご飯を食べる時は、たまに日本酒を飲んでご機嫌だった。

おじさんが何でここまで私と子供の面倒を見てくれるのかたまに不思議に思ったけど、考えると今の生活が壊れそうで考えないようにしていた。

おじさんは定期的にお金を渡してくれた。
服代も貰った。
小さな温泉街だから、おしゃれな服はなかったけど仲居さんと一緒に選んで買った。
仲居さんは「似合っていますよ。」って言っていたけど、私はあまり納得出来なかった。

ある日朝起きたら母乳が出る事に気づいた。
すごく嬉しかった。
子供もゴクコク飲んでくれた。
仲居さんに話したら、仲居さんも凄く喜んでくれた。
「あ、おじさんにも話さないと!」って一瞬思ったけど、母乳フェチだったらおじさんの思惑通りになるので話さない事にした。

母乳が出た日、なんか自分が元に戻って強くなった気がした。
それで何を思ったのか、おじさんが電源を切れと言った私の携帯の電源を入れてしまった。
彼からまだメールが来ていたか気になったのもあった。

彼の家から飛び出してからのメールを全部見てしまった。
いっぱい来ていた。
最初の2週間ぐらいは罵倒メールばかりだった。
私の家も張っていたみたいだけど、私が帰らなくてイラついているメール内容もあった。
彼が私の家を張っているって知ってビックリした。
お父さんとお母さんが心配になった。
風俗の店長に脅されて金が必要だから働いてくれっていうメールもあった。
でも、後半のメールは謝罪のメールばかりになっていた。
「おれが悪かった。」「どうかしていた。」みたいな内容で、私と子供を心配しているような内容だった。
また一緒に暮らしたいみたいなメールも多かった。

でも、私はもう一緒に暮らしたいとは思わなくなっていた。
彼の事が好きじゃなくなったんだなって思った。
彼のせいで母乳が出なくなったのに、彼の所にもどったらまた母乳が出なくなるとも思った。
旅館に泊まって落ち着いて考えられたのもあったし、仲居さんには全部話して、仲居さんは自分の経験からそういう男は戻っても、同じ事を絶対するって何度も行ったし、子供の為にも離れた方が良いって何度も言ってくれたから、私は彼から離れる気持ちは固まっていた。

でも、最後の4日間ぐらいのメールは、彼は「あれだけ酷い事をしたのに一緒に暮らしたいって言って悪かった。俺はもう二度と一緒になりたいとは言わないし別れる。でもおまえから取った38万円は返したい。」ってメールが何度も来ていた。
「養育費も毎月払いたい。」ってメールも何度も来ていた。

養育費はどうでもよかったけど、38万円は返してほしいと思った。
おじさんにすこしでも旅館の宿泊代を返したかったし、旅館から出ないといけなくなる日も来るだろうし、おじさんが一生私と子供の面倒を見る事はないし、おじさんと別れる日もくるだろし、子供と二人になった時にホテルに泊まり歩くお金がほしかった。
この時は、まだ家に帰ろうとの考えはなかった。
子供と二人で生きていこうと思っていた。

バカだったけど、本当にバカだったけど彼にメールしてしまった。
「お金は返してほしいです。」ってメールしてしまった。
彼からすぐ電話が来た。
出てしまった。
彼は最初の頃の優しい声になっていた。
でも私は冷たく話して、お金を返してほしいだけで、一緒に暮らしたくないし関わりたくないって話した。
彼はそれでも優しい声で、彼の家の最寄り駅でお金を返したいから、会える日時を教えてほしいって言った。
「ごめんなさい。」って彼は謝った。
「ごめん。」って言う事はあったけど、「ごめんなさい。」って言う事はなかったからびっくりした。
彼は本当に悪かったと思っていると思った。

私は今から移動すれば、2時間ぐらいで駅まで行けるって話した。
彼も2時間後に38万円を持って駅に行くって行った。
今思えば銀行のカードはあったから振込みさせればよかったけど、そこまで知恵が回らなかった。

私は仲居さんに4,5時間ぐらい出かけるって話した。
仲居さんは何度もどこに行くのかって聞いてきた。
私は気晴らしに町に行ってイオンとかで買い物してくるって話した。
でも仲居さんは心配そうに、「私が休みの時に一緒に行こう。」って言ってくれた。
仲居さんには全部話していたので、心配していたみたいだった。
だからこそ、彼に会うとは言えなかった。

私は「イオンに行くだけだから。」って結構強引に子供と一緒に旅館を出た。
仲居さんは心配そうに私を玄関まで見送ってくれた。
仲居さんには「ごめんなさい。」って思ったけど、お金を返してもらうだけだし、返してもらったらすぐに電車に乗るつもりだったし、お金を取り返したって仲居さんに帰ってから話したら褒めてくれると思った。

本当にバカだった。

駅に付いて彼に電話をしたら、彼がすぐに来た。
彼はニコニコ笑っていたけど、その笑い顔が気持ち悪く思えた。
彼の事が好きじゃなくなったんだって分かった。
私は「お金を返してください。」って言った。
そしたら彼は「大金だからあの車に置いてある。」って言って、沢山人が乗れる大きな乗用車を指差した。
彼は車を持っていなかったから「車をどうしたの?」って聞いたら、「借りた。」って言った。
彼が「金を渡すから。」って車に向かって歩き出した。
私は彼の後に付いていった。

彼が車の後ろのドアのスライドするドアを開けた。
すると彼は私の後ろに回って、私を車に強引に入れようとした。
抱っこしている子供が車のシートに押し付けられて泣き出した。
私は振り向いて「何するの!」って怒鳴った。
彼はすごい怖い顔をしていた。
やばい逃げなきゃって思った。
駅に向かって走り出そうとしたら、車の中から誰かに引っ張られた。
「えっ?」って思って車の中を見ると、知らない男の人が二人車の中にいた。
サーっと血の気が引いた。
誘拐されるって思った。
声を出そうとしたら彼に口をふさがれた。
後ろから引きずられてあっという間に車内に連れ込まれた。

彼が車に乗り込んでスライドのドアを閉めた。
男の人の一人が運転席に座って車を走らせた。
私は必死で逃げようとしたけど、彼ともう一人の男の人に押さえつけられていた。
彼は子供を引き離そうとしたけど、私は子供を取られないように必死に抱っこしていた。
子供は凄い声で泣いていた。

彼と男の人が耳元で「おとなしくしろ!」「黙れ!」「騒ぐな!」って大声で怒鳴った。
私は怖くなって、おとなしくした。
でも子供は泣いたままだった。

多分1時間ぐらい移動したと思う。
彼は「もう逃げられないぞ。」「風俗で一生働かせるからな。」「親からも金を取るからな。」って私の顔をパチパチ平手で叩きながら何度も言っていた。
怖くて怖くてどうしていいか分からなかった。
仲居さんの言う事をきけばよかったと後悔した。
男の人はニヤニヤしていた。
運転席の人は音楽を大きな音で聞いていて歌っていた。
池か小さな湖の駐車場に車が止った。
周りは山で他に車は止まっていなかった。

殺されるかもって思った。
沈められるかもって思った。

彼が一枚の紙を出してサインしろって言ってきた。
見ると彼から2000万円を借りた借用書だった。
私は借りてないし、逆に38万円を取られているから、「借りていない!」って言ったら、また顔を平手で叩かれた。
彼が「俺から借りただろ?」って言った。
私はそれでも「借りてない!」って言ったら、彼が子供の顔を叩いた。
やっと泣き止んだ子供がまた泣き出した。
ビックリした。
この人の子供だし父親なのに、子供を叩くのが信じられなかった。
彼はもう1度「借りただろ?」って、手を上に挙げてまた子供を叩くぞって格好をして言った。
私は「借りました。」って言った。
言うしかなかった。

彼が「ここに家の住所と名前を書いて、拇印を押せ」って言った。
私は言うとおりにするしかなかった。
書いて拇印を押した。

彼は満足そうに笑っていた。
そうしたら男の人が「次はこれだ。」って4枚ぐらいの紙を出してきた。
みたら風俗に勤めるの契約書とか同意書とかの紙だった。
前借りで風俗のお店から1000万円借りたって書いてある紙もあった。

本当に売られたんだって思った。
でも断る事は出来なかった。
一枚一枚に住所と名前と拇印を押していった。

最後の紙に住所を書いていたら、運転席の男の人が「おい!」って大声を出した。
私も彼も男の人も運転席の男の人を見た。
そしたらバン!バン!バン!バン!って凄い音がしたと思ったら運転席のドアのガラスが割れた。

ビックリした。
何が起こったか分からなかった。
運転席の男の人が「おまえ〜!」って運転席のドアを見て怒鳴った。
外に誰かいると思った。

外を見たらさらにビックリした。
おじさんが、金槌みたいなのを持って立っていた。
なんでおじさんがここにいるのかなんて、この時は考えなかった。
ただ「助けて!」っておじさんに大声で言った。
おじさんは「当たり前だ!」って叫んだ。
泣くほど嬉しかった。

でも運転席の男の人が降りていった。
スライドドアからもう一人の男の人も降りていった。
彼も降りていった。

おじさんは三人に囲まれていた。
おじさんに「助けて!」って言ったけど無理だと思った。
だって三人相手におじさんが勝てる訳ないと思った。
おじさんはやられるって思った。

スライドドアは開けっ放しだったから、おじさんと彼と男の人二人の姿はよく見えた。
おじさんは私を見て、首?顔を上にあげた。
少しの間意味は分からなかったけど、逃げろって意味だと分かった。
私は逃げる前に契約書とか借用書とか同意書とかの紙を全部カバンに押し込んで、子供と一緒に逃げ出した。

下り道の方が早く走れると思って、下り坂を必死に走った。
振り向いたら、運転席の男の人が私を追っかけてきた。
ヒッ!ってなった。
怖かった。
捕まったら殺されるって思った。

男の人の後ろでおじさんも走っていて、男の人にタックルしておじさんと男の人が転がった。
二人とも転び方が派手ですごく痛そうだった。
そしたら、おじさんのすぐ後ろをもう一人の男の人が走って来て、おじさんを蹴っ飛ばしていた。
おじさんはすごく痛そうにしていた。

この時彼は走ってこなかった。
後でおじさんに聞いたら、「彼は一瞬でやっつけたよ。」って言っていたけど疑わしい。

おじさんは蹴っ飛ばされていて痛そうにしていたから負けたと思った。
おじさんには悪いけど、私は女の子だし子供がいるし子供を守る為におじさんの所に助けに行こうとは思わなかった。
もう、後ろを見ずに必死で逃げた。

そしたら後ろで「ぐわ〜!」って言う、動物のような声が聞こえた。
その後「ぐお〜!」っていう声も暫く聞こえた。
後でおじさんに聞いたら、「その時二人ともしゅんさつ?したんだよ。」って言っていたけどそれも疑わしい。

でもその後は誰も追っかけてはこなかった。
私はハァハァいいながら必死で走って逃げたけど、途中から疲れて歩いて坂を下りていた。
今いる場所は分からなかった。
暫く歩いたら、家が見えたから今思えば逃げ込めばよかったかもしれないけど、その時はそんな考えはなかった。
駅まで歩いて旅館に帰ろうと思った。
おじさんがどうなったかは心配だったけど、戻って確かめる勇気はなかった。
とにかく旅館に帰らないとって思った。

暫く歩いていたら、後ろから車が来た。
私は木の陰に隠れた。
そしたらおじさんの車だった。
おじさんが「大丈夫だから隠れてないで出ておいで。」って言った。
私は木の陰から出ておじさんの車に乗った。

おじさんは元気そうだった。
ニコニコしていた。
「危なかったね。」って言った。
「偶然通りかからなかったら、やばかったよ。」って言った。
「こんな偶然は二度とないから気をつけようね。」って言った。

私は安心して泣き出してしまった。
おじさんは「ケガとかしていない?」って聞いた。
「変な事されなかった?」って聞いた。

私は「顔を叩かれたけど大丈夫です。」って言った。
「子供は大丈夫?」って聞かれた。
彼が子供を叩いたって言ったら、おじさんは怖い顔になった。

私はおじさんに駅まで連れて行ってもらった。
おじさんは仕事の途中だから、戻らないといけないから電車で帰るようにって言った。
あれだけ私と子供が怖い思いをしたのに、一緒に旅館までいかずに駅で降ろすなんて酷いって思った。
でも、助けてもらったから文句を言うのはやめてあげた。

旅館の最寄り駅に着いたら、仲居さんがいた。
心配で駅で待っていたって言った。
仲居さんを見たら、急に涙が出た。
ワンワン泣いてしまった。
仲居さんはよしよししてくれた。
仲居さんと旅館に付いて、仲居さんに今日の事を全部話した。
仲居さんが止めたのに、嘘を言って出てしまったと謝った。
仲居さんはまたよしよししてくれた。
嬉しかった。

仲居さんは、もう二度と彼に会わないと約束してほしいって言った。
おじさんが偶然通らなかったら、二度と私と会えなかったんだよって言った。
酷い目に合っていたんだよって言った。
何百人の男の人の相手をしなければいけなかったんだよって言った。
改めてすごく怖くなった。
私は仲居さんともう絶対に彼に会わないって約束した。
仲居さんはまたよしよししてくれた。

この時には仲居さんがもう一人のお母さんみたいな感じになっていた。

おじさんはその日は帰って来なかった。
普通だったら、私や子供の事が心配ですぐに帰ってくると思うのに、帰ってこなかった。
おじさんが優しいのか、薄情なのか分からなくなった。

おじさんは次の日の夕方に帰ってきた。
相変わらず疲れた感じだった。

おじさんは私をみて「おう〜」って言った。
おじさんは「おう〜」が口癖みたいでよく言っていた。
だから私も「おう〜」って言ったら、おじさんは笑っていた。

その日は一緒に夕食を食べた。
おじさんは浴衣を着ていた。

おじさんの浴衣が少し肌蹴て膝ぐらいまで足が見えた。
キモッって思った。
でも、足の膝に包帯をしているのが見えた。
よく見ると、手の肘ぐらいにもチラチラ白いのが見えたから、それも包帯だったと思う。
平気そうにしているけど、あの時にケガしたんだって思った。
ケガをしたのにケガしたって言わないおじさんは凄いなって思った。
私が気にするから言わないんだなって思った。
私は申し訳ないって気持ちになった。

だからおじさんに「ごめんなさい。ありがとう。」って言った。
頭を下げた。
そしたらおじさんは「おう〜」って言った。
だから私も「おう〜」って言って二人で笑った。

ご飯が終わったら、おじさんが初めていろいろ聞いてきた。
私も初めて正直に今までの事を話した。
昨日の事を話した。
おじさんは色々と質問してきた事も全部答えた。
おじさんは「君は未成年だから契約書とかは全部無効だし、脅迫や監禁をしたから悪いのは向こうだし、裁判なんて向こうは出来ないし、逆にこちらが訴える事が出来るから安心していいよ。」(もっと細かく言っていたけど忘れた。)って言った。

その時に、彼の電気料金とかガス料金とか、使用済みの通帳とか、借用書とか同意書とか契約書の話もした。
そしたらおじさんがそれを見せてほしいって言った。

私は少し迷ったけど全部見せた。
おじさんは真面目な顔で見ていた。
おじさんは「これは大事な物だから、無くしたら大変だから旅館の金庫に保管してもいいか?」って聞いてきた。
私は迷ったけど大事な証拠だって私も思ったから「いいです。」って言った。
おじさんは自分の部屋に戻って書類入れみたいなのを持ってきて全部入れて、仲居さんを呼んで渡していた。

おじさんは私の携帯も見たいって言った。
凄く迷ったけど携帯も見せた。
おじさんは「メール内容もすべて証拠になるから保存していいか。」って聞いた。
私は「いいです。」って答えたら、SDカードに全部メールを保存したみたいだった。

おじさんは「もう二度と彼とは連絡を取らないでほしい。」って言った。
私は「仲居さんとも約束したし大丈夫。」って答えた。
おじさんは「仲居さんと約束したなら大丈夫だね。」って笑いながら言った。

おじさんは「さてと。」って言った。
「ご両親が死んでいるのは嘘だよね。」って言った。
私は急に言われたからびっくりした。
黙ってしまった。

おじさんは「旅館にずっといる事は出来ない。二週間したらここを出るからそれまでにどうしたいか良く考えてね。」って言った。

ずっと旅館にいれるとは思っていなかったけど、なんとなくずっと続くようなイメージがあった。
この頃は家みたいな感覚になっていた。
こことも後二週間で出ないといけないと思うと寂しくなった。
私はここを出たら何処に行けばいいかと思うと不安になった。
仲居さんと別れたくないって思った。
おじさんと別れるのも少しは寂しい気持ちになった。
でも私は「分かりました。」って答えた。
おじさんはうなずいた。
おじさんはその後は普通の会話に戻った。

次の日の朝、おじさんは珍しくいた。
一緒に朝食を食べて、おじさんが自分の部屋に入って出たらスーツを着ていた。
初めてのスーツ姿だからビックリした。
「何でスーツなんですか?」って聞いたら「今日は頭を使う仕事だからね。」って言った。
いつもは頭を使ってないのかって思ったら、思わず笑ってしまった。
おじさんは不思議そうな顔をしていた。
スーツ姿のおじさんはちょっとカッコいいと思った。

おじさんは「行って来る。」って言った。
私は「行ってらっしゃい。」って言った。
これは何でかは分からないけど、おじさんがいつもより真剣な感じに思えた。
大事な仕事に行くから緊張しているように思えた。
本当は行きたくないけど、行かないといけないみたいな感じに見えた。

なんか心配になった。
だからおじさんに「帰って来ますよね?」って言った。
おじさんは私の顔をジッと見て、「ああ、もちろん帰ってくるよ。」って言いながら、私の頭をよしよしした。
最初に会った頭をケガした時以外に私に触った事は一度もなかったからびっくりした。
子供の頭もよしよしして、おじさんは行ってしまった。

すごく心配になった。
お金の心配じゃなくて、おじさんが心配になった。
おじさんはその日は帰って来なかった。
次の日も帰って来なかった。
その次の日も帰って来なかった。

携帯に電話をしても繋がらなかった。
メールも返信が帰って来なかった。

つづく。

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